飯塚市の旧伊藤伝右衛門邸にて、新畳の製作と畳表替えを行いました。国指定重要文化財として公開されている、歴史ある建物です。
一般のお住まいとは異なり、文化財の畳は部屋ごとに寸法や納まりが違います。建物の趣を損なわないよう、一枚ずつ採寸し、傷めないよう細心の注意を払って施工しました。
【施工内容】新畳の製作 / 畳表替え
施工前
長年、多くの来館者を迎えてきた畳。日に焼けて色あせ、表面もすり減っていました。座敷から長い廊下まで、館内の広い範囲が対象です。






畳を上げると、前の職人の墨書きが
古い畳を裏返すと、畳床に墨で書かれた文字が現れました。これは、以前この畳を納めた職人が、どの部屋のどの位置に敷く一枚かを書き記したものです。
畳は一枚ごとに寸法が違うため、こうした目印がないと元の場所に戻せません。何十年も前の職人の仕事と向き合いながら、私たちも同じように新しい畳を仕立てていきました。


作業の様子
既存の畳を上げて床の状態を確かめ、採寸した新しい畳を一枚ずつ納めていきます。畳をあげたあとは、廊下や敷居まわりまで丁寧に清掃します。


同じ場所で見比べる
日に焼けた畳が、青々とした新しい畳表に生まれ変わりました。


長い廊下も同じように。奥まで一続きの、気持ちのよい佇まいになりました。


施工後
新しい畳表が、飴色の柱や欄間、白い襖と調和し、座敷全体が引き締まりました。


旧伊藤伝右衛門邸では、この新畳・表替えのほかに2階座敷の畳の表替えと障子の張替えも手がけています。施工の全記録は、専用ページにまとめました。
▶ 旧伊藤伝右衛門邸の畳・障子修繕|国指定重要文化財を手がけて
文化財の畳も、ご家庭の和室も
文化財の現場で培った技術は、ご家庭の和室でも同じように活きています。
畳の新調・表替え・裏返しをご検討の際は、お気軽にご相談ください。